2007/12/06

不倫と子供の傷

  心の三角形「不倫と子供の傷」


不倫は男女だけの問題なんだろうか?という話を以前書いた。

家族の不倫や浮気が原因で苦しい思いをしている子供たちは多いと思う。
そして自分自身が大人になったとき、結婚や恋愛を恐れて二度目の苦しみを味わっている人も多い。

沙緒も親が不倫していたせいで、浮気や不倫を肯定する人には恋愛感情が芽生えなくなってしまった。


異性に対して積極的(女or男遊びしていたり、異性に迫ったり…)、
もしくは「付き合おう」などという言葉を吐いている人間が、
実は既婚者で子供もいると知った途端・・・その人間の顔が気持ち悪く歪んで見えて
私が夜中ずっと帰ってくるのを待っていた親の顔に見えてきてしまう・・・。

そしていつも思い出すのが

両親も誰もいなくて一人でぽつんと座っていたタタミの部屋。

真夜中にたった一人は怖くて、
つけっぱなしにしていたテレビの音。

次の瞬間目から涙が溢れてきそうになる・・・・。

さすがに人前では泣かないが、一人きりだと絶対涙がこぼれてしまうのだ。

(人前では滅多に泣かないため沙緒はクールだと勝手に思われているのだが)


何故なのだろう。
どうして今更また思い出すのか。

記憶は着実に薄れてきているというのに。

浮気や不倫を肯定する人間たちは心の中で蔑み、相手にしなければいいだけなのに。

しかし、
彼らを「人としてクズだ!」と決め付けてしまうのは非常に簡単なのだが
そう考えたからって楽にはなれない。

じゃあ許す…或いは彼らの生き方を受け止めることで、私は楽になるのだろうか?
・・・やはりそれも違う気がする。


世界中、人間のいる社会では色んな恋愛観や結婚の形があり、
必ずしも不倫・浮気が悪にはならないと私は理解している。

私の恋愛観が日本社会の多くの人間と比べて偏っているために
心の中ではどうしても消化できない部分が時折傷んでしまうのだ。

そして、
私は考えた。

私ができること・・・それは

「私自身の生き方を守ること。」

だと思う。

様々な価値観、様々な性格、様々な人間がいるのは当たり前だ。
その中で不倫をしている人間を論っては「クズだ」「間違っている」と非難しても私は前に進めない。

不倫をしている人を、自分の家族をぶち壊した実親に重ねてみても
壊されてしまった私の家族は戻ってこない。

私は足踏みをしたいわけではなくて、前に進んでいきたいんだ。

はっきりとそう思った。


「自分が守りきれなかった家族を(つまり沙緒と両親が暮らしていた頃の家族)、
 もう一度自分自身の手でつくらなくちゃいけない。」

「今度こそは大切に、しっかりと守っていかなくちゃ。」

今度自分で家族をつくるときは、私はもう、
ただ親の帰りを待っていただけの子供じゃない。

以前は主人公(父親と母親)たちが舞台で演じているのをただただ見ているだけで
舞台には上がらせてもらえなかった。

でも今は違う。
私は自分の足で舞台に上がれる。

そして自分の力で自分の家族を守ることができる。


「私自身の生き方を守ること。」っていうのは
不倫や浮気をしている人を蔑み非難することでもなく、
また不倫や浮気をする人たちを許し彼らに合わせることでもない。

自分が信じた道を進み、自分があるべきと思う家族を作り守っていくことだ。

だから私自身にも、その夫となる人にも不倫や浮気は許すつもりはないし、
子供を産むのであればそれ相応の覚悟できたときに産む。
今のところ出産したいとは思わないが、もしも子供が授かるのであれば
そのときは私と、夫と、子供の“とらいあんぐる”をしっかり守りたい。

私は命がけで守る。

夫にも命をかけてほしい。

中途半端な気持ちでは絶対子供は産みたくない。


もう二度と、
自分の家族を壊されることだけはしたくない。


私には出来る。

私なら大丈夫。

自信を持って!