2007/11/20

第一話「吐き気」

 離婚・別居子供の気持ち-「別れないで」言えなかった
  第一話「吐き気」


――両親の仲がぎくしゃくし始めて、そんでもって両親とも夜遅かったり、仕事で帰ってこなかったりで、夜中に一人でウダウダしていた小4くらいからのお話し。

両親の仲が悪くなり始めていたのには薄々気づいていた。

両親たちは私の前で言い合いをしたりする場面もほぼなく、私の前では隠しているつもりだったのかもしれないが、一緒に住んでいるのだ、気づかないはずがなかった。

個人差はあれど、9歳にもなれば相手が嫌がることだってできるし、悪口も充分いえる。小学生の女の子だって学校では、「Aちゃんがいない所でBちゃんはAちゃんの悪口を言った」だの、「CちゃんはAちゃんグループで孤立している」だの、そんな政治的抗争を繰り返す年齢に達している。だったら両親同士が相手を嫌がっているのだってある程度は察知できても全くおかしくない。

よく「子供だからまだ分からない」なんて台詞を聞くが、自分の子供の頃をよく思い出してほしい。7歳、8歳は子供ですか?愛は理解できなくても、愛がないことはきっと理解できる。きっと体で感じてしまう。

いじめが始まる年齢なら、相手を追い詰めたり攻撃したりすることができる年齢。言い換えれば、家族が相手を追い詰めたり、攻撃したりするのも見て理解できる年齢だと思う。


私の場合は、

心より先に体が感じてしまったようだ。

両親のギスギスした雰囲気を感じ始めるのと同時に、小4くらいからか、私は吐き気をもよおすようになった。

当時は理由はよく分からなかった。つわりのように突然気持ち悪くなって、トイレに駆け込むこともあった。(数分するとおさまる)

授業中や食事前、いろんな場面で気持ち悪くなった。


小6から中1にかけて一番ひどくて、毎時間気持ち悪くなることもあった(授業に集中できない~)。風邪をひいていたわけでも、特に他に悪いところがあったわけでもないのに・・・、おかしい、おかしい。ずっと不思議だった。ローティーン向け雑誌の悩み相談とかを読んだりしてみたけどやっぱり解決できないし。成長痛みたいなものかな?とも思っていた。

両親が別居してから自然となくなったから、今は平気。後になって自律神経失調症の症状と似てるなぁ(胃酸が出すぎた時の気持ち悪さ)とも思った。


きっと、親の前であまり泣かなかった代わりに体が泣いてくれていたのかもしれない。
ごめんよ、私の内臓・・・。

だから、胃酸が出すぎて気持ち悪くなるといつも小学校の頃を思い出してしまう・・・。特に、一人っきりの寝室と、潰れたオムレツ・・・。


<つづく>