2007/11/24

第四話「久しぶりの食事は涙と吐き気と…」

離婚・別居子供の気持ち-「別れないで」言えなかった

  第四話「久しぶりの食事は涙と吐き気と…」


※今回の話しはなるべく当時の口調に合わせて書いています。


自分と(頭の中で)相談をするようになってから、なんか味方ができたような気になってきた。少しだけ気持ちも楽になった…ような気がしないでもないような…。


私は小6になった。お受験の始まる友達もいて、中学校が身近に感じるようになってきた。
ただ小6になった後も相変わらず突然吐き気をもよおす症状が治らず、「本当に何の病気?」とだんだん不安を覚えるようになってきた。
両親は仕事が忙しいのか、前にもまして家にいない時間が増えた。夕食はおじいちゃん、おばあちゃんと食べるのが日課になってきた。もともと二世帯住宅だったから、以前は夕食も親子3人だけで食べていたんだけど…。おばあちゃん達はご飯と魚ばっかりで、昔の人だからちょっと古くなったものでも勿体無いから食べなさいって言われるし、なんかすごく食欲がうせちゃう…、あーこれなら外食したほうがましじゃん。


小6になってからのある日、家族で久しぶりに近所の中華料理屋に外食にいった。親子3人の食事は本当に久しぶりで、内心すごく楽しみだった。
でも、結局私の期待はぼろぼろに踏みつけられるのだった。
お店に入った後もお父さんはずっとイライラしてて、奥のお客さん達が盛り上がってうるさいのを見て「本当にうるせーなー、何なんだよ!」とわざと聞こえるように大きな声で叫んだりした。お店の人も「すみません、何かの集まりのようで」と言っていたが、私はすっごく恥ずかしくて、しかも奥のお客さんに聞こえたらどうしようとハラハラしていた。お母さんがお父さんをなだめようと「これ美味しいね」なんて言っても、余計怒り出す始末…。
あ~あ、なにこれ。こんなの私が楽しみにしていた食事じゃない…。
そしたらまた突然例の症状が現れ初めて!う…、き、気持ち悪い。私はお店のトイレに行って、便器の上で「オエェ」と吐こうとした。
でも何も出てこない。気持ち悪いのにいっつも吐けない。
なんでか、今度は吐けない代わりに涙が出てきた…目頭も熱くなってきた。でも急いでトイレの紙で目を押さえて涙を吸収させた(泣いているところなんて見せたら格好悪いし、一応家族で食事に来たんだし)。

席に戻った後も、お父さんは相変わらずムカつく感じで、食べ物も全然美味しく感じなくて、私は結局5回くらいトイレを行ったりきたりした。
もう、いつまでこんな事が続くのかな。お父さんとお母さんは仲直りできないのかな。お手伝いを頑張っても、何しても、何も変わらない。

私はどんどんやる気がなくなってきた。
***つづく