2007/11/20

前書き「一人で寝るのは寂しいけど…」

 離婚・別居子供の気持ち-「別れないで」言えなかった

  前書き「一人で寝るのは寂しいけど…」

父親は夜勤などがある仕事だったので、幼い頃から家に帰ってこないことに慣れていた。ただ夜勤の日の夜は必ず電話をくれたのを覚えている。

小4のころから両親のすれちがいが起きていたと思うが、母親の仕事が忙しくなったのも影響しているのではないかな。最初は毎週1回くらい残業で遅く帰ってきて、だんだん週2、3・・・というように残業後お酒を飲んでくることも増え(打ち上げとかって言ってたなぁ)、帰ってくる時刻も次第に遅くなった。

共働きの2世体住宅の家庭で、家事全般母がこなしていたために、母が遅い日の夕食は1階の祖父母たちととるようになった。でも母が朝作っていったおでんとか、カレーを温めて食べることも多かった。

父は家事をほとんどやらない。文句は言わないけど、頭でわかっているだけで結局何もやれないタイプ。普段は母が仕事から帰り急いで夕食を作っていた。そういう面でも母にストレスが溜まっていたのだろう。日曜も友達と遊びに行くとかよりは、家の掃除とか、私を連れて買い物に出かけていた。幸い母親の実家が比較的近かったため、実家から煮物とかおかずとか貰ってきたりもしていた。

父が夜勤で母が遅い日は、私は祖父母と一緒に夕飯をとり、祖母と一緒にお風呂に入ったりしていた。まぁ老人は寝るのが早いので、小5ですでに宵っぱりだった私は、夜のTVを見放題。イタズラし放題。そんな感じで眠くなるギリギリまで母親の帰りを待ちながら一人で起きていた。

もともと我が家は、両親と一人っ子の私が川の字になって寝ていたので、一人で寝るようになってからは本当に心細くて・・・、でも子供ながら「お父さんもお母さんも仕事で頑張っているんだ」と我慢していた。


一人で寝るのは寂しいけど、必ず帰ってくると思えば我慢できたから。

たまに夜0時頃、家の玄関にうずくまったりもしてたけど。


今冷静に考えてみると、遠く離れているのは確かに寂しいけど、自分は愛されているという確信がもてないことが寂しいのであって、ただ傍にいないことだけが寂しかったのではない。私はそうだった。親が別居してから3年経った高校2年の春、私はあることをきっかけに母が不倫らしきことをしていたのを知ってしまう。子供のころ、お母さんは絶対帰ってくると信じていた時、彼女は毎晩何をしていたのだろう・・・・・と色々疑ってしまったりした。


私は両親が共働きで忙しかったことなんてどうでもいい。あんまりかまってもらえなかったから寂しい??・・・なんて、そんなの屁でもない。

ただ後に母の不倫をしってからは、自分の親への愛が一方通行だったのかもしれない・・・・・そんなことを考えて寂しくなった。

子供が欲しいのは、自分へ向けてくれる親の何かだと思う。そう思うのは私だけかな?
冷蔵庫にマグネットで吊る下げてあったホワイトボードに「お母さん、おつかれさま、おかえり」と、母が遅い日の夜はメッセージを書いたのを覚えている。

そんな感じで、もともと一人っ子で甘えん坊だった私が2世帯住宅で一人で寝るようになり、重ねて両親の少しギスギスした雰囲気を感じとるようになって、なんだかダブルパンチを喰らったようだった。


そして・・・小4から中1くらいまで突然吐き気をもよおすようになる。

<つづく>